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2013年11月4日月曜日
題詠マラソン２００３
001:月
威勢よく始める今日はいつの日かスマホが光る９月１１日 (2013.9.11)
002:輪
強くてニューゲーム始めるの「始める」が輪廻転生して前の歌へ (2013.9.11)
003:さよなら
十一段さよならだるますこんすこん落として２００３が到来 (2013.9.11)
004:木曜
水曜のタリーズにいる木曜をまたげるように善処願います (2013.9.11)
005:音
左から聴こえたようで寝室だあなたの電話を持って探す音 (2013.9.11)
006:脱ぐ
靴を脱ぐ属性はがす福引きの箱にもどった幾多のわたし (2013.9.12)
007:ふと
きれいだねって言われなくても鏡見る足も速いとふと思い出す (2013.9.13)
008:足りる
なんとなくなんか足りない本屋行くすべての棚の当事者になる (2013.9.15)
009:休み
夏休みの人も昼休みの人も自分のことでならぶレジ前 (2013.9.27)
010:浮く
おめでとうをくりかえしてる広告に目が張りついて根元から浮く (2013.9.27)
011:イオン
駅前のイオン跡地がマンションに（そして地下へと）もぐる湯船を (2013.9.27)
012:突破
破滅的突破敵から丸見えの尻を振り振りぺンギンは行く (2013.9.29)
013:愛
坊さんの唱える南無の親戚の愛撫愛撫にロックの調べ (2013.10.8)
014:段ボ－ル
許可なしに逃げるべからず段ボール端から順に燃やされてゆく (2013.10.8)
015:葉
色を見てそっとしまったポケットの浅い眠りに落ち葉をなくす (2013.10.8)
016:紅
隔たりにCMYKチューニングしてもう一度ひらく紅 (2013.11.4)
017:雲
スカートの丈みじかいね魔法だね曇りのちのちヒバリに変われ (2013.11.4)
018:泣く
おなかすくすぐ泣く食べたら泣きやむが選挙権は行使いたします (2013.11.4)
019:蒟蒻
020:害
021:窓
022:素
023:詩
024:きらきら
025:匿う
026:妻
027:忘れる
028:三回
029:森
030:表
031:猫
032:星
033:中ぐらい
034:誘惑
035:駅
036:遺伝
037:とんかつ
038:明日
039:贅肉
040:走る
041:場
042:クセ
043:鍋
044:殺す
045:がらんどう
046:南
047:沿う
048:死
049:嫌い
050:南瓜
051:敵
052:冷蔵庫
053:サナトリウム
054:麦茶
055:置く
056:野
057:蛇
058:たぶん
059:夢
060:奪う
061:祈る
062:渡世
063:海女
064:ド－ナツ
065:光
066:僕
067:化粧
068:似る
069:コイン
070:玄関
071:待つ
072:席
073:資
074:キャラメル
075:痒い
076:てかてか
077:落書き
078:殺
079:眼薬
080:織る
081:ノック
082:ほろぶ
083:予言
084:円
085:銀杏
086:とらんぽりん
087:朝
088:象
089:開く
090:ぶつかる
091:煙
092:人形
093:恋
094:時
095:満ちる
096:石鹸
097:支
098:傷
099:かさかさ
100:短歌
以上、お題は「題詠マラソン２００３」 http://www.sweetswan.com/daiei-2003/
から拝借しています。
2013年10月22日火曜日
2013年9月8日日曜日
2013年8月22日木曜日
ポストにつもる
その罰を受けるひとへのはなむけに燃える条項つくるわたくし
ニュースを見た寄目の象が押しかけるビルの五階に勤めています
書面にはできませんから口頭でキャベツのスカートめくってください
わたくしが検索するたびあたらしい国境線が引かれると知る
ももいろに決めていい、と思う、けど、と頷いた首が傾いている
めんどいと言った数だけせんべいを齧るサルトルの告げる三時
ストレスチェックの結果は法律にもとづきヤギがほにゃららします
免職▼停職▼減給▼戒告▼ステッキを振るキキ☆ララに聞く
これからの正社員を代表しどちらでもないに丸をつけます！
英文のメールが届くグローバル人材としてはスパムへうつす
三杯目の紅茶がもたらす不気味数字のならび端からなぞる
誰？とも聞かれず法令遵守のパスワード述べるともう切れている
iPhoneからの着信だと思いパスワード述べるともう切れている
文字たちをやさしくならべＡ４のおもての上の人質にする
少し先の未来を想う あの人が返信できない通知を送る
最後の余白 フリクションペンで書くほとんど祈りのような回文
えらい人が書いたふうのお手紙の返事はわたしのポストにつもる
えらい人が書いたふうのお手紙を書いた人からわたしがもらう
神さまへいまあなたの真っ向にわたしのいないこの印を押す
まず結果から申しますとみずうみはすんでのところで満ちております
いつの日か決定事項が風邪をひくこともあるだろう歯をみがいて待つ
マイナスの世界で全部よみがえるインクのようだ ふと受け止める
振り向くとパソコン見入る同僚の背中もくるりのこのタイミング
わかったと十回言った引き継ぎのプリントのすみで踊るヤギさん
お父さんニアイーコール部課長の家から届く家電で暮らす
それぞれにちがうニュースを見てるけど昼ごはんより続き合いの午後
まだ買えるパンの予感にくっついて三、二、青できゃっきゃ走りだす
受信箱につもるメールを振り分ける飲もう食べよう走ろう旅行
土曜日の朝はみどりの自転車で昨日のわたし追い抜いてゆく
ひきだしに眠るどんぐり芽を吹いてギガテラペタへ伸びる伸びる伸びろ
吉田 七
吉田 七
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